エノキタケ由来脂肪酸
ノキタケ由来脂肪酸(リノール酸、α-リノレン酸)
体重に関する機能性表示食品うち、9件は「エノキタケ由来脂肪酸(リノール酸、α-リノレン酸)」が使われています(2022/3/13現在)。 最近届出された届出資料の中から、届出番号G961の届出書類を参照し、この成分が何者なのか、どのような機能があるのかを読み解いてみます。 「エノキタケ由来脂肪酸(リノール酸、α-リノレン酸)」の届出表示は、商品によってバリエーションはありますが、概ね以下のような表示です。 エノキタケ由来脂肪酸(リノール酸、α-リノレン酸)には、肥満気味な方の、内臓脂肪を減少させ、体重の減少を助け、高めのBMIを低下させる機能があることが報告されています。 下記のような指標を対象としていることがわかります。 届出番号G961の届出書類様式Vのp.5には、この成分について、以下の説明があります。 エノキタケ由来脂肪酸(リノール酸、α-リノレン酸)を含むエノキタケ抽出物はエノキタケ(学名:Flammulina velutipes (Curt.: Fr.) Sing.)を原料として製造した機能性素材 また、同じページには、作用機序として下記の説明があります。 エノキタケ由来脂肪酸(リノール酸、α-リノレン酸)の作用機序として、経口摂取して体内に吸収された後、脂肪細胞に到達し、脂肪細胞表面のβ3 アドレナリン受容体に結合することにより、β3 アドレナリン受容体の 2 量体形成を促し、シグナル伝達が増強され、脂肪細胞に蓄えられた脂肪の分解を促進すること等が明らかになっている。 成人を対象にしたエノキタケ由来脂肪酸摂取の臨床試験エビデンスとして、この届出書類では1つの研究論文を見出しています。 論文では、1日あたりエノキタケ抽出物を400mg(エノキタケ由来脂肪酸1.2㎎(リノール酸0.9㎎、α-リノレン酸0.3㎎)に相当)摂取させた場合、対照食品(エノキタケ抽出物を含まない食品)を摂取した場合と比べて、12週間で内臓脂肪、体重、BMIが有意に減少することを示しています。 体脂肪については、有意差はつかなかったことが述べられています。 結果は下表のようにまとめられます。 効果指標 (出典論文) 溝口将也 他, 応用薬理 93(3/4), 49-53, 2017 ーーーー 本記事を執筆するにあたって、「機能性表示食品」の届出書類を参考にしています。 情報の調べ方は以下の記事を参照ください。 機能性関与成分「エノキタケ由来脂肪酸」
典型的な届出表示
「エノキタケ由来脂肪酸(リノール酸、α-リノレン酸)」とは
体重に関するエビデンス
平均差(介入群vs. 対照群)
摂取期間
p値
体重
-1.0 kg
12週間後
p<0.05
内臓脂肪
-4.7 cm2
12週間後
p<0.05
BMI
-0.4 kg/m2
12週間後
p<0.05