機能性表示食品 エビデンス研究室

機能性表示食品(サプリメント・健康食品)にはどんな効果が期待できるのか? 消費者庁Webサイトで公開されている届出資料に基づき、エビデンスを中心に整理・紹介します。

ブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボンの効果・エビデンス

「内臓脂肪・皮下脂肪サプリ」の多くに使われている「ブラックジンジャー」の科学的根拠を調べました。

 

 

機能性関与成分「ブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボン」

内臓脂肪に関する機能性表示食品のうち、64件の商品には「ブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボン」が使われています(2022/3/20現在)。

 

 

 

最近届出された届出資料の中から、届出番号G1084の届出書類を参照し、この成分が何者なのか、どのような機能があるのかを読み解いてみます。

 

典型的な届出表示

「ブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボン」の届出表示は、概ね以下のような表示です。

ブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボンは、BMIが高め(BMI24以上30未満)の方の腹部の脂肪(内臓脂肪及び皮下脂肪)を減らす機能があることが報告されています。

つまり、下記のような指標を対象としています。

  • 内臓脂肪
  • 皮下脂肪

 

 

内臓脂肪・皮下脂肪に関する効果・エビデンス

成人を対象にした「ブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボン」の臨床試験エビデンスとして、この届出書類では1つの研究論文を見出しています。結果は下表のようにまとめられます。

 

評価指標

平均差(介入群vs. 対照群) 摂取期間 p値
内臓脂肪面積 -5.05 cm2 12週間後 p<0.05
皮下脂肪面積 -12.89 cm2 12週間後 p<0.05
腹部脂肪総面積 -17.94 cm2 12週間後 p<0.05

 

(出典論文)

1. Yoshino S et al, Diabetes Metab Syndr Obes. 2018; 1.1: 447–458.

 

 

「ブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボン」とは

届出番号G1084の届出書類様式Vのp.7には、この成分について、以下の説明があります。

ブラックジンジャー(学名:Kaempferia parviflora)はショウガ科バンウコン属
の植物で、その根茎部は伝統的に食用に用いられており、ブラックジンジャー由
来ポリメトキシフラボンを含有する。

 

カニズムについては、同じページに、「脂肪分解促進作用」と説明されています。

 

 

 

ーーーー

本記事を執筆するにあたって、「機能性表示食品」の届出書類を参考にしています。

情報の調べ方は以下の記事を参照ください。

shige-o.hatenablog.com